究極の敗者復活戦

空前の「冬ソナ」韓国ドラマブームの最中にあっても、多くの人に支持されてきた愛と再生の物語『世界の中心で、愛をさけぶ』、その本の制作秘話を、あるビジネス雑誌で読みました。

なんでも、最初のタイトルは「恋のソクラテス」だったとか。それゆえか、当初は出版を見送られたそうです。いまでこそ大ヒット作でも、最初は世に出るかも怪しかったというのです。

それが、この作品に惚れ込んだ担当編集者が頭をひねり、現在のタイトルをつけてなんとか出版‥‥、じりじりと版をかさね、ついに発行部数も日本一になった経緯があります。

僕が感動したのは、ウタダや浜崎のCDよりも売れに売れた超ベストセラーが、じつは一度、“敗者”になっていたという事実‥‥、なんだか本の内容以上に心うたれる話です。

つまりは、いま世に埋もれているものでも、ひょっとしたら、あとわずかな努力だけで、何百万人ものココロを動かすものに大変身するんだぞ、と証明してくれたかよう。

私事ながら、僕も物書きの一人‥‥、もう何年も放っている未完の物語を、今年こそは完成させようと心に決めました。

その後、とあるサイトで、「セカチュウのタイトルは、70年代の既刊書のパクリだ」という書き込み&意見書を読んで、またちょっとズッコケました。