ほんとうの宝物

「2000円なのに、最高に音質がよいイヤホン」を、テレビ番組で知って、さっそく入手しました。
ほほーう!という具合で、たしかに良い音質です。これまで聞こえなかった低音や、透きとおった高音が、耳の中で音が拡散します。
というわけで、携帯プレーヤーに入れている音楽を、その高音質イヤホンで順番に聴き直してみる、という時間を過ごすようになりました。
携帯音楽プレーヤーというのは、ありがたいもので、カセットテープだとしたらカバンいっぱいになるくらいの曲を入れていますが、なんだかんだ繰り返し聴くのは、十数年以上も前から、カセットテープでもMDでも聴いていた、おなじみの曲ばかりです。
高校生から二十歳前後の頃というは、ほんとうに特別な時期で、その頃に耳に入れた音楽は、きっと死ぬまで聴き続けるのだろうなと思うのです。
よく昔をふりかえるのは好きな方ではない人もいるもので、自分のその一人ではあるのですが、音楽に関しては別もののようです。大人になっていろんなものが手にできるようになっていったとしても、十代の頃にしか持てない特別な感性で拾ったものこそが、ほんとうの宝物なのかもしれません。
<おなじみの曲>を聴くたび、高校まで片道1時間、自転車通学する、殺風景な県道の景色を思い出しつつ‥‥。