ウエルカム!2014年と見えなかった次元

さて、新年一発目の本エッセイコーナーを、ナゾナゾで始めさせていただきたいと思います。

「太さがゼロなのに、長さがあるものってなぁんだ?」
答えは、<すべて>です。
宇宙物理学の分野で注目されている「ひも理論」からいえば、原子よりも、クォークよりも小さい、自然界の最小部品は、ひも(しかも太さがない?!)だというのです。
関連書などを読んでいると、よくミミズのようなかたちで表現されていますが、それも、無理矢理、絵にしたものであり、ともかくも、ひもが振動したり回転したりして粒子になり、原子核や電子で原子&分子を構成し、万物を形成しているのだとか。
さらに、ものすごく小さいそのひもとは、10次元という、空間を振動しているというのですから、最先端の物理学が、SFを越えてきたとも思えてきます。
たとえば、綱渡りするサーカス団員からすれば、世界は前か後ろの2次元しかないわけですが、その綱にまとわりついているテントウ虫からすれば、そこはもうひとつ次元が追加されて、3次元となります。
余剰次元は、ミクロの世界に存在するという簡単な例です。
こうして視点を広げていくと、太さがないのに長さがある、というものも受け入れやすくなるかもしれませんね。
2014年は、世の中的にも、新たな次元をどんどん受け入れざるを得ない年になっていくような予感がしています。
そういえば、個人的には、ハンディの掃除機を購入したノリで、昨年末の大掃除を、例年になくまじめにやったのですが、おかげで、「収納棚の隙間のこんなところにも、なぜだ、大量のホコリが!」と驚いてしまいました。
「我が家の余剰次元が、ここに!」と一人で叫んでしまいましたが、まだ見ぬ次元とは、こんなふうに、すぐそばにあるものなのかもしれません‥‥。
3より上の次元が「いまもここにある」という感覚を磨いてかたちにしていきたいものです。
すべては太さのないひもでできている、と考えながら街を歩けば、いつもとまるでちがう風景に見えるはず‥‥。